ご 挨 拶


 このたび日本脳腫瘍リファレンスセンターでは関東脳神経外科病院神経病理研究所との共催行事として、脳腫瘍病理学群馬セミナー(Gunma Seminar on Brain Tumor Pathology)を開催することになりました。日本脳腫瘍リファレンスセンターは、貴重な脳腫瘍症例の収集保管とその公開を行い、脳腫瘍の研究促進、教育への利用、コンサルテーションの実施、国際的研究交流の促進などを目的として、1996年4月に設立され、以後活動を行ってきました。このたび脳腫瘍の国際分類(WHO分類)が改訂された機に、新しい国際分類の改訂の意図を明らかにし日本国内への普及を促進するとともに、脳腫瘍病理学の最近の進歩について討論を深めることが目的です。このセミナーには新WHO分類の生みの親であるWHOがん研究機構所長、P. Kleihues教授をはじめ、改訂委員であるP.L. Lantos教授(英国,Greenfield神経病理学の編者 )およびH. Mena先生(AFIP 神経病理部門部長)をお招きしております。さらに国内で精力的な研究を続けておられる脳腫瘍病理学者3名にも講演をお願いし、新WHO分類の基礎となっている脳腫瘍病理学の最先端を明らかにしたいと考えております。本セミナーの会場である刀城会館は群馬大学医学部の同窓会館であり、この会館の設立には群馬大学第一期同窓生である石田陽一先生が深く関っておられました。石田先生の親友であるKleihues教授、Lantos教授、Mena先生にこの会場でご講演をいただくことは意義深いことであると考えております。どうか、脳腫瘍病理学のより一層の発展のため、本セミナーに御参加いただき、前橋の秋の一日をお楽しみくださるよう、お待ち申し上げます。

 2000年9月
                    日本脳腫瘍リファレンスセンター長
                          中里 洋一


Exit:  Gunma Seminar / JBTRC